【英国メディアから#21】BBC News: Why I'm feeling hopeful about the environment in 2021
2021年、1/4付、”Why I'm feeling hopeful about the environment in 2021” のTom Heap 氏(BBC Sunday night 等で有名なcountryside専門の correspondent、presenter) の記事から。
昨年10月に出された、ボリス首相の「2030年までに40GW :全家庭の電力(英国総電力需要量の1/3)全てを風力発電でまかなう」という声明。
上記然り、
昨年より延期された”パリ協定COP26“(@Glasgow, Scotland にて今年11月開催予定)も追い風となり、今年の英国における環境保全の取組みは期待できるものが多い。
(※初めて、再エネビジネスへの投資が、化石燃料のそれを上回った。)
その中で、本記事ではTom氏が面白いと思った、5つの取組みをピックアップ。
①風力発電におけるロボットの導入
BladeBUG という、スーツケースに4本足が生えたようなロボット。ドローンで洋上風力発電のタービン下まで運ばれ、そこからよじ登っては、タービンのトラブルシューティングを行う。人によるメンテナンスだと、危険すぎたり、コスト高になるところがこのロボットにより安易かつ安価に。
②環境保護米(DSR: Direct Seeded Rice)
2-3%の温暖化が避けられない、米の栽培。
湿地帯である水田は、多くのメタンが発生するからだ。そこで、Rothamsted Researchは、水溜りを必要としない”DSR: Direct Seeded Rice”を開発。
(新根や新芽が早く成長🌱)現状では、従来のものより除草剤を多めに要するが、改良予定で10年以内には世界中に広がる可能性を秘めている。
③木材住宅の効用
7秒毎に、欧州では4人家族向けの家を建てるための木材が生産されている。(その分CO2が吸収され、木が再植されている。)
木材建築は、コンクリートよりCO2排出量が少ない。中でも期待されているのが、”Cross Laminated Timber”と呼ばれる、超頑丈な合板。
床や壁の広範囲に使える。
仏政府は、新公共建築の少なくとも50%を木材にすると制定。しかし英国では、Grenfell Towerの大火災以降の建物規制の変更により、高層ビルでの木材使用が制限されるかもしれない。
④北極の草を食べる
北極における”森”は、実は地球温暖化を加速。
森の木々が、雪に覆われた草地よりも暗色のため、太陽光反射が少なく、熱を溜めこむのだ。
そのため、北極の木々を伐採したり、木の葉を食べる草食動物を放ったりして、森の拡大を防いでいる。
⑤太陽光発電への新技術
ソーラー発電は、今や他の再エネに比べ安価。
英国ソーラー事業を展開するOxford PVは、シリコンとペロブスカイト(チタン酸カルシウム)と呼ばれる物質を結合し、パネルの変換効率を30-40%アップさせることに成功。今年生産スタートし、実証していく予定だ。
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