2021/3/8 International Women's Day
▲毎年3/8のIWDに、欧州で女性に贈られるミモザの花。
本日、3月8日は、International Women's Day。(IWD:国際女性デー)
1904年3月8日のニューヨークでの婦人参政権デモに端を発し、1975年(国際婦人年)に国連で制定された「女性の自由と平等のために戦う記念日」。
▼1914年、女性参政権獲得を提唱したドイツのFrauen Tag(=IWD)のポスター。
▼2021年のIWDにおいて、国連が掲げるテーマは"Choose To Challenge"
→今年は、"Choose To Challenge"の片手を高く上げるポーズがモチーフに。
日本でも最近注目されるようになったが、イタリア、イギリス、ドイツなどの欧州諸国では、この日に母親や妻、友人、同僚などの女性達にミモザの花が贈られる習慣がある。
それに因んで、イタリアではこの「FESTA DELLA DONNA(フェスタ・デラ・ドンナ=女性の日)」を、通称「ミモザの日」とも呼ぶのだとか。
ロンドンでも3月頭に入ると、愛や幸福の象徴であるミモザの黄色い花がショップやカフェに飾られ、IWDと共に春の訪れを告げてくれるのだ。
▼鮮やかな黄色が春の訪れを知らせてくれる、ミモザ。
あれは、渡独した翌年の2016年3月。
それまで、IWDを全く知らなかった私に、
この特別な日を教えてくれた友人がいる。
独フランクフルトの”Volkshochschule” (「フォルクスホッホシューレ=市民学校」: ドイツ政府が移民対象に運営する市民講座)で、ドイツ語クラスが同じだった、チュニジア人のS。
フランス人とアラビックの両親をもつ20歳そこそこの彼は、独語だけでなく、英、仏(チュニジアは元仏領)、アラビア語(チュニジア公用語)が堪能で、人なつっこく、10人ほどの我々クラスのリーダー的存在だった。
そんな彼が、IWDのあの日、珍しく授業に30分ほど遅刻してきた。
遅れて教室に入った彼が、両手にいっぱいに抱えてきたもの、それは。。
黄色とピンクの美しいバラの花束だった。
“Ich wollte Mimosenblüten kaufen, aber sie waren ausverkauft. Deshalb habe ich stattdessen Rosenblüten gekauft.”
(ミモザの花を買いたくて花屋を探したけど、売り切れてて、、。だから、代わりにバラの花を買ってきたよ。)
そう言って、彼は女性の先生とクラスの女生徒全員に、バラを1本ずつ配り始めた。
Kinder のチョコレートバー、たっぷり甘いコーティングがかかったドーナツと共に。
▼2016年IWDに、Sからのサプライズプレゼント。
▼授業が終わるまで、女子皆でコーヒーマシンの紙コップに刺しておいた、Sからのバラ。
“Denn heute ist Internationaler Frauentag.
Zu den Frauen, die ich bewundere!”
(今日はIWDだからね、周りの尊敬すべき女性全員へ。)
そう言って、一輪のバラを丁寧に女生徒達の席に置いていく彼に、クラスメートからは拍手喝采が。
Sからの、優しく嬉しいサプライズ・プレゼント。そして日本に比べ、圧倒的にフェミニストが多いヨーロピアン達。
先生がその日の授業でIWDについて語ってくれ、私は初めてその意味を知った。
それ以来、毎年3月頭のミモザのシーズンになると、Sの事を思い出す。
Giveから始める、
お互いを尊重し、支援し合う関係。
Diversity (多様性)のある社会とは、
こんな一歩から全てが始まっていくんだよ、と。
▼当時のクラスメイト達、真ん中にいる髭の青年が、S。
→ベトナム、中国、インド、チリ、ブルガリア、リトアニア、クロアチア、トルコ。インターナショナルなクラスメイト達。
▼「Good Night Stories for Rebel Girls」各国で成功した女性たちのサクセスストーリーを集めた絵本プロジェクト。
→クラウドファンディングKickstarterで大成功を集めた。
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